Q 街の人の道路に関する反応は?
A 反応は様々かと思われますが、2005年10月に「下北沢フォーラム」が地域住民 ・商店を対象に行ったアンケートでは、回答者の過半数が行政計画に反対の意思を示し、賛成は2割程度でした。また2006年1月には、下北沢の商店510店以上からなる団体「商業者協議会」が、計画見直しの要望書を区長に提出しています。
下北沢フォーラム によるアンケート結果
http://shimokitazawa-forum.net/#060124
Q すでに事業認可された54号線の変更や中止は可能なのでしょうか?
A この都市計画の許認可権は東京都にあるのでむずかしいことではあります。ただし、陳情、請願、世論の喚起などにより、都知事が判断を覆したり、議会の決議や、現在"行政訴訟の会"が起こしている裁判の判決によっても変えることは可能です。
Q 54号も地下化するのはどうか?土地を買収する費用との兼ね合いでペイするのでは?
A 小田急線の地下化が決まっているので、54号線も地下化することは、計画的にかなりむずかしいと思います。実は当初、しもきた商店街振興組合の街づくり委員会では、54号線を低深度地下に、小田急を4線並列で深い地下に入れるという計画案を描いたことがあります。しかし、この計画はすでに世田谷区に拒絶されました。(拒否された理由は発表されてはいません)また地下に入れるとしても入口の導入部分ではかなりの距離で空掘りの部分(交通の障害を生じる部分)が出来てしまうことや、なにより下北沢駅付近が、この辺りの地形ではかなり低い部分にあるため、障害は多いように感じます。
Q 54号線の計画が決まってきた経緯を教えてください。また、幅員26m部分の両端にある丸い部分は何なのですか?
A 最初に都市計画決定されたのは米国占領下の昭和21年、当時は幅20mの道路でした。位置はほぼ現在のルートと変わりはなく、その後昭和25年に一度幅を15mに下げています。昭和41年、小田急線の上を高架でバイパスする道路に変更されました。その際、地上の側道も含め、幅員26mに変更されています。そして2003年、下北沢付近の小田急線地下化への変更に伴い、高架から地上道路へ変更されました。みなさんがまず疑問に感じることの多い、26m部分両端の丸い部分は高架の際、車を測道に回すための車回しの名残です。
Q 54号線に反対し、不要と考える理由を教えてください。
A 一番大きな理由は54号線が既存の街を大きく破壊してしまうということです。昭和21年計画のままに、現在の街並みにまったく配慮しておりません。これを区は2車線の「生活道路」であると説明していますが、専門家のおこなったデータ解析によると、下北沢アクセスよりも通過交通が多い「幹線道路」であることがわかっています。本来、広域的に渋滞を解消するための道路というものは、ルートなどをよく検討し、既存の街並みに充分に配慮した計画にするべきです。世田谷区がおこなった交通量調査による54号線をつくった後の交通量予測によると、54号線の北側800mを並行に走る井の頭通りは(近年4車線に拡幅したばかり)、54号線を作る以前と以後のどちらもが、そのキャパシィの半分程度の交通量しか満たさないというデータを示しています。また下北沢は、土地の価格が非常に高い地域であるために、経済的な投下効率がとても低い道路であることもわかっています。つまり、税金の無駄遣いであるともいえましょう。
Q 区の説明によると「防災上必要な道路である」とのことですが?
A 小田急線が地下化されることによって踏み切りがなくなり、既存線路部分の跡地を利用することでも、駅前への緊急車両のアクセスは54号線がなくとも格段に改善されます。また、下北沢の商業地区は長年にわたる建て替えをとおして、すでに防火性能上、格段問題のある地域でないことは世田谷区が2005年10月に発行した「世田谷区地震防災マップ」からも明らかです。 同時にわたしたちは小田急線の地下化跡地を防災の起点とした計画の方が、遥かに有用であると考えています。つまり、普段は歩行者優先の緑道として利用しながら、非常時には緊急車両をとおせるように整備するという案です。もともと下北沢の市街地は南北に長い形状をしており、街の隅々まで緊急車両を通すためには、54号線よりも小田急線の跡地を利用する方が遥かに有効であると思われます。
Q 小田急線の地下化と54号線の関係は?
A 本来鉄道の地下化と新規道路の計画は切り離して考えるべき問題です。しかし東京都および世田谷区は「まず54号線ありき」の姿勢を崩さず、小田急線の地下化と一緒に認可へと持ち込もうとしています。これには一見「鉄道事業」のように見える小田急線の「連続立体交差事業」が、実はガソリン税・自動車重量税といった道路特定財源を使った「道路事業」であるという背景があります。これは旧建設省と運輸省が結んだ協定により、連続立体交差事業を行うと同時に都市計画道路を新設することが義務づけられているためです。「鉄道事業」を道路財源で行い、道路新設を優先させるこの協定は1963年に成立しており、交通体系や財政の中心を車と道路に換え、地域住民が望まない都市再開発を強引に推進してきました。公共事業の見直しや環境重視の都市政策が叫ばれている今日では、時代遅れの硬直化したシステムだといえましょう。
Q "Save the 下北沢"以前に、この計画に反対した人はいなかったのですか?
A 下北沢一番街は1987年に補助54号線の凍結要望書を決議しました。また、しもきた商店街進行組合が中心となってつくられた代替案でも、補助54号線は地下道路としての計画変更が求められ、街への破壊や分断を回避して欲しいという意思表示がなされたことがありました。しかし、どちらも見直しの机上にのせられることなく退けられています。
Q 駅前広場(区画街路10号線)については、どう考えていますか?
A 区は新たにつくる駅前広場にバスやタクシーのロータリーを計画しています。しかし下北沢駅の場合、地下化にともない複数の出口がつくられるチャンスを生かすべきです。各交通機関利用者の集中ではなく、分散を図った方が、遥かに愛されるまちづくりといえるでしょう。駅前広場は下北沢らしく、歩行者優先にするべきと考えます。
Q 建設予算はどの位ですか?
A まだ正式な発表はありませんが、茶沢通りから駅前までで世田谷区は100億程度の予算を見込んでおり、総予算は道路だけで少なくとも数百億に上ります。また小田急地下化については用地費80億、工事費1340億と発表されています。それらの予算には国の補助金もあてられます。
Q 行政の説明会は開かれていますか?
A 2002年2月の小田急線地下化決定に伴う、54号線の計画変更(高架から地上へ)と駅前広場(区画街路10号線)の説明会や、2003年11月の現況測量調査結果と用地測量調査の説明会など、必要に応じて、東京都や世田谷区は住民説明会を開催しています。
しかし、それはいつも言葉どおりの「説明会」であって、近隣住民と議論をする場ではありませんでした。会の最後には30分程度の質疑応答の時間が設けられていることが通例ですが、短時間のため一問一答が決まりで、的はずれの回答でも再質問の機会は与えられません。また、説明会の直後に意見書提出の機会が与えられることもありますが、以前は質問の公開や回答も行なわれなかったのが通例でした。さすがに最近は多くの方が、そのことに関して苦情をあげたからか、ホームページ上で主な意見を公開したり、それに対する回答を公表するように変わってきています。
Q 行政が公開している情報はどうすれば知ることができますか?
A 北沢支所の「区政情報コーナー」には下北沢駅周辺の街づくりに関しての基礎資料となるデータなどが多く保管されており、自由に閲覧・コピーなどをすることができます。また地区計画などの大切なニュースについては“街づくり通信”が発行されることもあります。最近ではホームページでの情報公開も始まりました。関係するサイトを次項にまとめておきます。
Q 他の意見も聞きたいのですが、ご紹介いただけますか?
A 下北沢のまちづくり全般および54号線関連のことについて書かれている他のホームページをご紹介します。
■下北沢駅周辺地区街づくり
下北沢駅周辺をどのような街に誘導していくかについて、世田谷区の考えが示されています。駅と広幅員道路沿いの高層化計画は「街づくり通信」のVol.10に詳しく書かれています。
■世田谷区都市整備方針中間見直し
平成16年度に見直しが行われた、20年後の平成27年までの都市整備方針について、世田谷区全域の方針が示されています。
■区部における都市計画道路の整備方針
東京都の進める都市計画道路の整備方針についてと、それに対する都民の主な意見・都の回答が掲載されています。
■しもきたん−しもきた街づくり構想−
しもきた商店街振興組合 街づくり委員会のページです。
54号線に限らず、下北沢商店街全体にある問題点と解決方法が提案されています。
■こうたのチャンネル
54号線に関する問題点を、一区民の眼からはどのように見えるかを素直に書いてあるページです。この道路の問題点をとてもクリアに解説してあります。
Q 署名はどのくらい集まったら重みを持つのですか?
A 署名だけで計画が止まると考えてはいませんが 、世論として重みを持つ数字として、1万の署名を2005年6月に提出しました。2006年5月の時点で15860人の賛同署名を得ていますが、今後も署名活動は続けていきます。
Q いままでどういった人たちが署名に協力的でしたか?
A 街頭では年配者・若者を問わず、幅広い年代の方が応援してくださいます。男性・女性の偏りもあまりないようです。お店の方では、お客さんに署名を募って、大量の署名を届けてくれることもあります。ウェブサイトでは10代から40代までが主流。遠くでは東北や九州で署名活動をしてくれている方もいます。下北沢ファンの広さ・深さには驚くばかりです。
Q 世田谷区は住民参加のまちづくりの先進自治体であると聞きます。区民の声を積極的に拾い上げていないのですか?
A 東京都は平成14年2月に都市計画案に対する意見書の提出を求めました。その結果、賛成はゼロ。反対は4団体を含む22通で419名。しかし都および区はこの事実を広報したことはありません。また、区はこれまで、街づくり計画を策定するときに、住民や在勤在学者の一定の自由参加を保障する「街づくり協議会」を立ち上げ、検討を進めるのが区条例に基づく慣例でしたが、下北沢に限っては条例上の拘束を受けない任意団体である「街づくり懇談会」とのみ話を進めており、街の外郭に住む地域住民の声さえあまり誠実には拾い上げていないのが現状です。
Q 私は世田谷区民では無いのですが、意見をいってもよろしいのでしょうか?
A 魅力ある街はみんなのものです。街は人が行き交い、歴史を積み重ねていくもの、今そこにいる人だけのものでもありません。下北沢が多くの区外からの利用者によって潤い、現在の魅力的な発展を遂げてきたことは明らかなことです。また今回の計画には国税も投入されるのですから、区民に限らず誰もが自由に意見をいっても良いはずです。わたしたち「Save the 下北沢」は広く下北沢ファンの声を計画に反映させたいと考えております。
Q この活動の資金は?
A メンバーのカンパと、応援のみなさまが振り込んでくださる寄付、またTシャツやバッジなどの下北沢応援グッズの売り上げを活動資金としております。
Q 現在の活動メンバーは?
A 土曜日の定例会議に参加しているコア・メンバーが約15名、メーリングリストに参加しているのは約60名、メールマガジンの購読者は約700名です。
Q 「Save the 下北沢」という名称はメッセージとしてネガティブな感じがします。「I Love 下北沢」とかポジティブな名称の方がよいのでは?
A 「Save the 下北沢」とは下北沢にとって守らなければならない大切な価値を見極め、守っていこうという私たちの姿勢を示しています。それは大きな転換期を迎えている下北沢を、積極的によい町にしていきたいという思いともいえます。街を愛することはもちろんですが、単にあるがままの下北沢を愛することよりも、よりポジティブでありたいと私たちは考えています。