一万名の署名とともに「要望書」を行政に提出しました。


“Save the 下北沢”は、現在まで街頭署名・Web署名を中心にみなさまから頂いている一万名強の署名コピーとともに、「要望書」を世田谷区と東京都に提出してきました。署名活動は今後も継続しますので、応援よろしくお願いします。

以下に「要望書」の全文を掲載します。
印刷するなどしてご覧になりたい方はPDFをご覧ください。[PDFファイル:10KB


東京都知事 石原慎太郎様
世田谷区長 熊本哲之様

下北沢駅周辺における補助54号線を前提とした都市計画を見直してください

 下北沢は歩行者中心の歩いて楽しめる街として長い時間をかけて発展してきました。駅を中心としたエリアは人で溢れ、車の流入が自然と妨げられているその特徴は、21世紀に目指すべき街の特質として、大切にするべき財産であると思われます。それは現在、国土交通省道路局が推進している「くらしの道ゾーンの形成」で推奨される街の姿にも合致するものです。しかし今、東京都が事業認可をしようとしている都市計画道路補助54号線は、下北沢駅周辺において、その大切にするべき街の骨格を根底から破壊してしまう計画となっています。
 また2005年2月京都議定書が発効し、世界は今、持続可能な社会への変換を目指し、車社会からの脱却が急ぎ求められています。そのような時勢において、歩行者が最優先の街を壊して車優先の都市計画を押しすすめることは、時代の要請に逆行する行為といえましょう。

1. 都市計画道路補助54号線の見直しをご検討ください。

私たちは以上ような考えに基づき、小田急線の地下化に伴って行われようとしている下北沢の都市計画に対しの、
1. 都市計画道路補助54号線(環七−補助26号線間)の中止
2. 上記に伴う区画街路10号線の見直し
3. 既存市街の大規模な破壊をともなわない修復型のまちづくりへの転換

を求めて、2004年5月より署名活動をしてまいりました。このたびその署名数が1万を超えましたので、これら1万人超の市民の下北沢への思いを謹んで皆様方にお届けし、都市計画の見直しをお願いしたいと思います。

2. 内部収益率がきわめて低いにもかかわらず、区部における都市計画道路の優先整備路線として指定された理由を教えてください。

2004年11月、私たちは独自に交通量調査をおこない、その結果(「都市計画道路補助54号線計画の交通量推計と費用便益分析」 [PDFファイル:996KB] 参照)を国土交通省が2004年2月に公示した「公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針」に従ってまとめました。それによると下北沢地域における計画道路補助54号線の内部収益率は−2.41%、費用便益比率は0.12であり、国土交通省が定めている現在価値算出のための社会的割引率4%からみて、この投資はあまりにも便益効果が小さく投資に値しないという結果がでました。国の定める基準値を大きく下回る事業であるにも関わらず、2004年3月に東京都・特別区の優先整備道路として指定された理由を説明してください。

3. 小田急線地下化跡地を活かした計画への転換をご検討ください。

世田谷区は補助54号線の整備の基本的な考え方として以下の5つをあげています。
1. 地区の交通の円滑な処理
2. 災害時の避難経路や延焼遮断機能、緊急車両の活動空間など、駅周辺の都市防災機能の確保
3. 駅周辺の歩行者・自転車の安全性と快適性の確保による歩行者ネットワークの機軸
4. 道路緑化、電線類地中化の推進など駅周辺の都市軸としての景観に配慮した商・住空間の確保
5. 沿道土地利用の促進など、下北沢駅周辺の商業性向上への貢献

しかし私たちはこれらの整備目標は、補助54号線を前提とすることなしに、小田急線跡地を有効に利用する等で解決することが可能(「“Save the 下北沢”の代替案」参照)であると考えています。現在東京都は小田急電鉄の地下化を決めた際、上部の利用については公課公租分の15%を除き、小田急電鉄の利用にゆだねるという方針を打ち出しているようですが、このことは行政があらかじめ公共計画を立てれば、電鉄側は協議に応じなければならず、公共側に利用優先権がある(建運協定第10条)とされている建運協定の主旨にも反するものです。また協定の改訂(要綱への変更)にともない補助54号線の建設が連続立体交差事業の必須事項ではなくなった今、補助54号線の計画は白紙に戻し、小田急地下化跡地を最大限に活かして街の整備目標を達成するよう、都市計画の方向転換を強く求めます。

4. 計画の見直しに関して、権限をもつ自治体および交渉窓口を確定してください。

いままで私たちは、この道路の見直しについてなんどか要請をしてきましたが、東京都に聞くと「施工は世田谷区であるため、見直しの権限は世田谷区にある」といわれ、世田谷区には「都道として東京都が決めた事業であるから世田谷区に変更の権限はない」という説明を受けております。そこで、今回見直しの要請をするにあたり、計画変更をする際に、権限をもつ自治体と交渉窓口を確定していただきたいと考えました。以下のケースについてそれぞれお答えください。

1.補助54号線の中止に関すること
2.補助54号線のルート変更に関すること
3.補助54号線の計画実施凍結に関すること
4.補助54号線の工期区間変更に関すること
5.補助54号線の断面設計変更に関すること
6.区画街路10号線の形状変更に関すること
7.区画街路10号線の利用形態変更に関すること
8.小田急地下化事業(連続立体交差事業)跡地の利用方針に関すること
9.小田急線増事業跡地の利用方針に関すること
10.下北沢駅全体の設計(小田急線・井の頭線とも)に関すること

以上、各項目について明確なご回答を求めます。

2005年6月7日
〒155-0031 東京都世田谷区北沢3−19−2F NEVER NEVER LAND 方
“Save the 下北沢” 代表 金子賢三・下平憲治